K・Nくん

巣鴨中学校へ進学

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開智中学校
合格

K・Nくん

伸び悩みを必死で乗り越えた先に掴んだ、巣鴨中合格

「頑張れば成績が伸びる」を実感

中学受験は、高校受験とは違う悩みがあります。それは受験を諦めて公立中に進学しようかと、ふと思ってしまうこと。そして、その気持ちは成績が伸び悩んだときに思い起こしてしまいがちです。K・Nくんもその壁に直面しましたが、将来の夢を叶えるために中高一貫の私立中に進んだほうがいいと思い直し、憧れの第一志望合格を勝ち取った一人です。
Kくんが中学受験を決心したのは、小3のときに観たドラマがきっかけ。合格を目指し受験勉強に挑む小学生の姿に心を揺さぶられ、チャレンジしてみたくなったのです。合格実績や通塾しやすさ、そして何より体験授業が面白かったことから、小4の春に入塾を決めました。
「授業内容の難しさと宿題の多さに、まるで手足が動かなくなってしまうような衝撃を受けました。それでもしっかりと授業を受けて宿題も根気よく取り組む中で、最初は歯が立たなかった月例テストも徐々に点数を上げ、頑張れば結果が出ることを実感しました」と振り返ります。

夢を叶えるために中高一貫校を目指す

小5の秋まで成績は右肩上がりで伸び続けました。しかし、引っ越しをしたことがきっかけで生活環境が変化し、勉強への集中力が少し落ちてしまいました。
「偏差値が5落ちました。5年の終わりに受けた合不合判定テストではさらに低くなり、成績も下がっていきました」
引っ越しによって多少勉強量は少なくなりましたが、ここまで落ちるとは思っていなかったKくん。この頃から気持ちがネガティブになり、今のまま勉強を続けてもきっと合格できないだろう。それなら中学受験を断念したほうがいいのではないか、と退塾も考えるようになりました。
そんなKくんの気持ちを奮い立たせたのは、2023年WBCでの大谷選手の活躍でした。
「ピッチャーとバッターの二刀流で大活躍で常に堂々としていて、ピンチの時でも結果を出していく姿に心を打たれました」
中学に入って野球部に入ることが夢だったKくん。中学で部活に全力で取り組むには、高校受験がない中高一貫校という進路が合っていると思えたのです。
再びやる気を燃やしたKくんを「よし、また一緒に頑張ろう!」と温かく迎えてくれたのは、塾の教師や仲間たちでした。

負けず嫌いな心に火をつけた夏合宿

「両親の勧めもあり、志望校は巣鴨中に決めました。スポーツも勉強も大切にする校風が自分に合っていて、国立競技場のトラックで走ってみたいという憧れを叶えられる、体育祭などの行事が魅力的に感じられたからです」
志望校が定まったことで勉強へのモチベーションがさらに高まったKくん。しかし、夏合宿が近づくにつれて、少しトーンダウンしていきました。夏合宿の必要性は納得しているものの、ひたすら勉強する5日間を想像して気持ちが重くなっていきました。しかし、実際の夏合宿は違いました。熱気あふれる会場でマネジャーやリーダーに励まされ、それぞれの目標を目指す仲間とのふれあいの中で絆を感じました。そして、夏合宿はあっという間に終了。当初抱いていた合宿のイメージは完全に消え去り、この夏合宿を通して一生懸命に頑張った分だけ基礎が固まっていくことを実感しました。
ただ、確認テストでは予習がしっかりできていないところもあり、苦戦してしまいます。そのときKくんの負けず嫌いの心に火がつきました。順位が落ちて悔しい、次は絶対に順位を上げよう!と、寸暇を惜しんで学習に励みました。そして、最終的に上位の席で終えることができました。夏合宿前は不安に思っていた勉強に集中する5日間。しかし、終えてみるとそこで学んだことは、勉強で得た知識だけではないことに気がつきました。受験勉強は孤独な闘いではなく、共に頑張る教師や仲間がいること。そして支えてくれる人への感謝の気持ちを持つことが力になると強く感じました。

緊張との戦い
苦手な科目も着実に解答

しかし、夏合宿後も第一志望校合格への道は平坦ではありませんでした。
「二学期に合不合判定テストを受けたのですが、偏差値は横ばい状態でした。夏合宿であれだけ頑張ったのだから、少しは伸びているだろうと思っただけにショックを受けました。点数は確かに上がっていましたが、それでも偏差値が上がらないということは、みんなも一生懸命勉強しているということ。あらためて受験の厳しさを知りました」
さらに、この頃から算数が思ったように解けず、苦手意識を持つようになりました。順位も下がり、「このままではまずい」と思いましたが、以前のように中学受験を諦めようと思うことはありませんでした。
今までは自宅学習が中心でテレビやゲームなどの誘惑が多く、集中できないこともありました。そこで2学期の中盤から授業がない日も自習室で勉強するようになったKくん。明らかに勉強への集中力が変わったことで学力も上昇し、大晦日・正月特訓では過去問対策に力を注ぐことができたのです。またこの頃は自分の弱点に対しても具体的に手を打つようにしていきました。物語文が苦手な国語は小説を読んだり、算数は間違えた問題をそのままにせず、完全に解けるまで取り組みました。大晦日・正月特訓の終了後は、巣鴨中の過去問対策で最後の追い込みをしていきました。
「入試本番では頭が真っ白になるほど緊張しました。算数など難しい問題も多かったのですが、記述式問題が多く、部分点も狙って解答しました。たとえ完璧な答えを出せなかったとしても、精一杯解こうとする意思が伝わるような解答ができれば良いのではないか。そう思うことで緊張も少しずつほぐれ、苦手だった国語の文章もしっかり読めました」
諦めない強い心を持ち、努力の末に喜びの合格を掴み取ったKくん。現在は、憧れていた巣鴨中で学校生活を満喫しています。夢であった野球部に所属し、勉強と両立しながら、毎日全力で取り組んでいます。