学習院女子中等科へ進学

その他の合格校
栄東中学校 合格

K・Sさん

受験生、ご家庭、塾で力をあわせて拓いた志望校合格への道

遅れを取り戻すように小5の夏から受験勉強を開始

「今から頑張れば間に合います!一緒に頑張りましょう!」大河原校長の力強い一言が面談室に響きました。それは2年前の夏、他塾で「今からでは間に合わない」と入塾を断られ続け、この塾を訪ねたときからKさんとご両親の中学受験合格への道が始まりました。
確かに中学受験は小5の春にはスタートすることが望ましいとされています。しかし、Kさんは小学校で仲良く過ごした友だちと別れて学ぶのが嫌で、地元の中学校に進学するつもりでいました。それでも夏が近づく頃に学校の雰囲気だけでもと、家族でいくつかの私立中学を見学することにしました。その中でKさんの心を強く動かしたのが学習院女子中等科でした。
「コロナ禍であったにも関わらず、実際に先生や先輩方と会え、その表情や話の内容に心を打たれました」とKさん。
お父様も「帰りの車中で学習院女子中の感想を話していましたが、とても楽しそうでした」と振り返ります。
「私の母校でもあったので、進学してほしい気持ちはありましたが無理強いはしていませんでした。それでも先生や生徒さんと会い、手芸部や作法の授業などに興味を持ってくれました」とお母さま。そこから急きょ塾探しが始まり、この塾に出会いました。スタートはやや遅かったですが、行きたい学校も決まりKさんは一生懸命、その遅れを取り戻すように受験勉強に取り組み始めました。

夏特訓で確認テストすべてを終え、1位に

次の夏はあっという間にやってきました。校舎の中学受験部の生徒たちは、夏特訓の予習に集中していました。それはKさんも同じです。言われていた予習範囲を3周繰り返そうと寸暇を惜しんで勉強に打ち込み、いよいよ夏特訓が始まりました。「5日間の送り迎えは私がしましたが、前半、行くときは緊張し帰りは疲れているようでした。確認テストが上手くいかなかったことはその様子でわかりました。ところが後半、迎えに行ったときから表情がイキイキとしていたことがわかりました」とお父様。
前半で感じた特訓ならではの緊迫感を跳ね返し、予習をしっかり行って身に付けた実力を後半で発揮していったのです。結果は確認テストをすべて解き終え、座席も1番という好成績。夏特訓前からスイッチが入っていたKさん。それ以降も勉強時間が増え、お母様が体を気遣い「そろそろ寝なさい」と声掛けするまで頑張ることもありました。

ご両親の支えと過去問学習でスランプを脱出

小5の夏から全力で走ってきた合格への一本道。しかし、小6の秋から冬にかけてその道は少しずつ険しさを増していきました。「2学期から過去問に挑戦し始めたのですが、納得できる点数は取れませんでした。特にショックだったのは第一志望の学習院女子中の国語でした。大半が字数制限のない記述問題で他校の読解問題にはない難しい内容でした」とKさん。
「そこで大河原先生に相談したところ、より多く問題を解いて解答を添削いただき、それに基づいてさらに粘り強く解き直しをしていくことになりました。さらに過去問以外でも記述力がつく問題集を教えていただきました。そういった対策を1日1問必ず行いました」とお母様。その弛まぬ努力を続ける中で、Kさんは険しい登り坂を一歩一歩、着実に登っている手応えを感じていきました。
それでも勉強に疲れてしまうこともあります。そんなとき、お母様はKさんを散歩に誘いました。大通りから少し外れると、のどかな田園風景が広がる街。ひと時、受験勉強を忘れ気持ちをリフレッシュさせてくれる散歩コースはさらなる頑張りを生み出しました。また、お父様はKさんが好きな番組の録画予約を忘れませんでした。勉強を頑張ったあとに気兼ねなく見られるようにしておいたのです。

受験会場に向かう途中で届いた温かい声援

冬休みに突入し、大晦日・正月特訓を経て受験勉強は最後の仕上げに入っていきました。日に日に緊張感が増す中でもプレッシャーを振り払うことができたのは、塾での学習を終え、帰宅時に明日やるべきことを書き、声に出すという日課があったからでした。明日やることを明確にすることで不安に翻弄されることなく、受験までの貴重な時間を勉強に集中できました。車で迎えに来ていたお父様は、Kさんが元気よく宣言するその姿をいつも温かく見守っていました。
それでも受験前日は緊張が高まっていたKさん。いつものように迎えに来ていたお父様は、あえて普段のように「明日の宣言しよう」と言いました。そこで言葉にしたのは、「記述問題の空欄をなくす」でした。そのことでいつものように冷静さを取り戻し、試験といっても特別なことではなく、やるべきことをしっかりやれば大丈夫だと再確認できたのです。「試験当日は、母と一緒に受験会場まで向かいました。正直、また緊張が襲ってきそうでした。そのとき、父から届いたばかりのメッセージを見せてくれました。そこには妹と弟が『お姉ちゃん、頑張れー!』と声援を送っている動画が添付されていました。そのときに支えてくれる家族の温もりを感じました」とKさんは振り返ります。試験が始まりました。国語は苦戦しましたが、前日宣言したように記述欄に余白を残さないようにしました。算数や理科、社会も無我夢中で問題を解きました。結果は合格。過去問などを丁寧に学習することで、緊張していても正解できる実力が身についていたのです。季節は春から夏へ。今、Kさんは憧れの緑豊かな学習院女子中等科で伸び伸びと学んでいます。