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[中学受験コラム]

2021年 首都圏高校入試の展望

2020/12/20

埼玉県公立・私立高校入試

2021年埼玉県公立高校入試の学力検査は、2021年度には2月26日の実施で、受験者の全員に5教科入試が課されます。当日の時間割は、国語、数学、社会、理科、英語の順です。「1回入試」では合否選考の方法は「加算方式」となっています。入試得点(500点満点が原則)に、9科の内申や内申書(調査書)の記載事項の換算点を足し合わせ、合格点の上位から合格者が決まります。これら選抜資料の配点や、換算のウエートは各高校で異なっているので、自分の志望校ではどうかを早めに確認しましょう。
 では、2021年度入試の受験作戦についてですが、もっとも重要なのは、「最後まで目標を高く持ち、気を緩めず走り抜くこと」。つまり、レベルが高めの志望校をめざし精一杯、公立本番まで努力し続けるということです。まず1月下旬(22日以降)の県内私立入試で、充分な押さえ校の合格を確保。私立を受けたあとは、公立入試(2月26日)まで30日あまりです。この最後の約30日をフルに活用して、実力を最大限に高めることが受験作戦のカギになります。
 埼玉県内の私立高校入試は「1月中心」の受験地図が20年以上も定着しています(一部の難関校などを除く)。そのなかで、県内私立は「初日」の1月22日から25日ごろに、大多数の高校が「併願入試」(併願推薦)を2、3回と集中的に実施。受験生も、この併願入試に詰めかけるという状況が続いているのです。埼玉の受験生は、公立第1志望でも、私立難関校などが本命であっても、まず県内の1月併願入試を受験することが必須の作戦になっています。この併願制度で押さえの高校をしっかり確保し、気分的な余裕を得たうえで、公立や難関私立などにチャレンジしましょう。

東京都立・私立高校入試

 東京都の都立高校入試では、募集枠や受験のメインとなるのは2月の一般入試です。最近は、その一般入試で普通科の平均倍率が「1.4倍前後」と高く推移し、注目されています。都立の上位校では、近年も倍率1.5〜2倍前後の「高倍率校」が目立っており、上位の人気校などと、受験生が集まりにくい高校の「2極化」傾向にあるのです。
さて、来春の2021年度には、コロナショックの社会の経済情勢で「都立志向」が高まるとも予想されます。それによっては、一般入試では、上位校でも「倍率上昇」のところが出る可能性もあります。一方、コロナショックの影響に関わらず、日比谷、駒場(男子枠)、北園は2020年度の倍率ダウンから反動(受験者増)で倍率が上がりそうです。たとえ、志望校の倍率に変動(上昇)があっても、合格を勝ち取れるように、全力で受験対策に取り組んで、充分に5科の得点力をアップさせていきましょう。本番の入試は、2016年度から5教科入試が原則です(芸術科、体育科は英・数・国の3教科)。しかし2016年度から芸術科、体育科(両学科は「6対4」)を除き、全校一律で入試最重視の「7対3」になったのです。つまり、入試700点満点、内申300点満点とされ、どの高校でも入試学力の高い受験生が非常に有利になるということです。
 技能4教科の評定は、2015年度まで1.3倍とされたのが2倍に変わり、9科内申のなかで重みが増しています。内申対策として、この4教科(「音楽」「美術」「保健体育」「技術・家庭」)も、中3では定期テストやふだんの授業、提出物などにより真剣に取り組みましょう。
 都内私立では、9割以上の高校に推薦制度があります。1月22日が推薦入試の開始日で、同24日までに大半の学校で推薦の試験が行われます。私立第1志望者ならば、単願推薦の受験が適しています。難関・上位校の推薦は、各校の内申基準のほか、本番の学科試験などで競争が展開され、上位大学の付属校などは倍率2〜4倍台の「激戦」もみられます。そうした私立が本命校であれば、推薦、一般の2段構えで臨み、合格をめざしましょう。一方、「B推薦」と呼ばれる併願可の推薦も、中堅校など多くの都内私立で実施しています(2020年度は約4割)。ただし、このB推薦は、同様の制度がある埼玉、千葉など都外の受験生のみが対象です。

茨城県公立・私立高校入試

 茨城の県立高校では一般入試のみの「1回入試」制度で選抜を行っています。学力検査は2021年度には3月3日に行われ、受験者全員に5教科入試が課されます。当日の時間割は、英語、国語、数学、社会、理科(各50分)の順です。学力検査は、各教科100点満点で5教科ですから合計500点満点。内申点は、3年間の9科合計で135点満点です。合否判定は、入試得点・内申点などを用いた「共通選抜」の方式で実施されます。
茨城県内の私立高校は、昔に比べると全体的にレベルアップしており、例えば、国立上位の筑波大や、難関私立大などに合格者を輩出するところが目立ちます。私立のレベル向上は「学業特待」制度が原動力の一つ。この制度を1月の一般入試に取り入れた高校が、学力の高い受験生をたくさん確保しているのです。また入学後は特進コースなどの手厚い指導が成果をあげています。学業特待の制度とは、入試得点の上位者を「特待合格」とするもので、各高校では得点ランクで複数の合格区分を設け、学費の?得点″に差をつけています。
 県立第1志望の受験生にとって、私立の学業特待でどの合格区分にか入れるかということは重要な「試金石」です。その結果が、県立の合格予測で大きな判断材料になるからです。学業特待は、3月の県立入試を前に、確かな模試のように利用できます。また万一、県立に不合格となった場合、押さえの私立に特待入学できることがメリットです。

群馬県公立・私立高校入試 

 群馬県の公立高校では、2月の「前期選抜」、3月の「後期選抜」という制度で入試を行っています。前期では、2017年度から「全校で3教科(英語・数学・国語)の学力検査、または総合問題を実施」と制度が改められました。このため、トップ校のうち、前橋、前橋女子が2017年度に小論文から総合問題に変更。一方、高崎、高崎女子はそれ以前と変わらず総合問題の実施を続けています。前期の枠は募集定員の10%〜50%が標準とされ、各高校が定めています。2021年度にトップ校の前期枠は高崎、高崎女子、前橋では30%、前橋女子は25%で、4校とも前年(2020年度)と同じです。トップ校では前期の枠は小さいため、2020年度も3〜4倍台の高倍率となっています。このような「狭き門」ですから、前期は「チャレンジ受験」と捉えて、合否に期待をしすぎないように。あくまでも「県立のメインは後期」と強く意識して入試に臨んでください。
 後期選抜の合否選考では、5教科の入試得点、内申書(調査書)が主な選抜資料とされます。
 本番の5科試験は、各100点満点で合計500点満点が原則ですが、「傾斜配点」の高校もあることに注意してください。
 このようにトップ校は入試得点のウエートが非常に高くなっており、また各校が示した比重は「おおよその割合」なので、実際はより入試重視に傾くことも想定されます。そうしたなか、トップ校は「当日点が今ひとつでは合格は厳しい」という現状なのです。このため、5科試験の対策を怠りなく全力で進めていき、自分の入試学力を最大限にアップさせることが必須です。そうして、後期の本番でトップ校の「合格点」をつかみ取ってください。
 県内私立入試は例年1月を中心に行われています。県立志望者は、2月、3月の公立入試を受ける前に、私立の「特待生入試」を受験するのが基本的なパターンとなります。県立の押さえに「県内私立では物足りない」と考え、県外の私立を併願する生徒も多くなっています。隣接の埼玉私立では、本庄東(共学校)が一番の押さえ候補です。同校は、難関大学の合格実績が良いことが魅力で、群馬からの交通の便も問題ありません。難関レベルでは、埼玉の早大本庄(共学校)、慶應志木(男子校)に挑戦するパターンが目立っています。ハイレベルな難関校対策をやり遂げれば、県立の合格は確実になり、3年後の大学受験でも優位に立てるのです。実際、早慶付属校などを突破したうえで、県立トップ校に進学して、東大や医学部などの国公立大学をめざす生徒も増えています。


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