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[中学受験コラム]

2020年度 首都圏中学入試展望

2019/10/01

激戦続く上位校・人気校を勝ち取る!

 首都圏の1都3県で、私立や国立中学校の受験生(私立中が主体)は2016年度から4年連続で増加。2019年度には推計で前年より2000人も増えて約4万9500人となりました。これに公立中高一貫校の受検者(私立・国立併願者を除く)を加えると、2019年度の受験生総数は6万2000人以上で、中学受験率は約21%(推計)にのぼります。2年連続で「5人に1人」以上もが中学受験に臨みました。
 こうした「受験熱」の高まりは私立中が中心になっています。その要因は大学入試改革だといわれます。2021年度に「大学入試共通テスト」が始まるなど、思考力・判断力・表現力を軸とした大学入試改革が行われ、この「共通テスト」などで英語は民間試験(4技能測定)も採用。さらに2025年度に第2弾の「改革」が実施される予定です。
 これらにいち早く対応して私立の中高一貫校はカリキュラム変更などを着実に進めており、そのため私立中人気が上昇しているのです。また、新制度の大学入試に対する不安をぬぐえず、私立中の大学付属校へ向かう動きも近年出ています。
 この来春入試を突破するために、全力で対策学習に取り組んでいきましょう。それとともに併願校、押さえ校を適切に選んで充分な受験パターンを設定することも必須です。そうして、ベストの態勢で1月、2月の本番試験を迎え、行きたい学校の合格=「最高の喜び」を、その手でつかみ取ってください。

東京都内 私立・国公立中学校の入試

 首都圏の1都3県(東京・神奈川・埼玉・千葉)で、私立や国立の中学校を受験した生徒の総数(私立が主体)は2008〜2015年度にはゆるやかに減少していました。しかし、2016年度から「アップ」に転じて、今春の2019年度まで4年連続で増加しています。
 2019年度の私立・国立中の受験生総数は約4万9500人となり、前年(2018年度)に比べて約2000人増えました(推計)。一方、公立中高一貫校(1都3県)の受検者数は2019年度には約1万6700人でした。私立・国立中と公立一貫校の受検者(私国立併願者を除く)を合わせると中学受験率は2年連続で約21%(推計)にのぼり、首都圏の小6生は「5人に1人」以上が受験しているという状況です。私立・国立中に限った受験率(私立が主体)も2015年度から5年連続で上昇し、2014年度に15.0%だったのが2019年度は16.8%まで上がりました。このように近年、私立中の人気が上昇しているのです。その要因は、大学入試改革への不安感があるといわれています。
 2021年度から「大学入学共通テスト」が開始され、「思考・判断・表現」の能力を重視。その一策として、この国語、数学に記述式を導入(2025年度から理科、社会科目にも記述式を入れる予定)。また英語では4技能(読む・書く・聴く・話す)を測れる民間の英語試験も採用します。国立大だけでなく、私立大の多くもこの「共通テスト」、英語の民間試験を利用する方針です。こうした大規模な大学入試の「変革」を控え、すでに私立中は敏感な対応をみせており、「新しい大学入試でも安心な私立中へ」と望むご家庭が多くなっているようです。また、新制度の大学入試を回避するために、「私立中の大学付属校へ」と流れる動きも目立つのがここ数年の入試情勢です。
 2019年度に開成では受験者が前年に比べて12人減とやや減りましたが、麻布は81人増え、武蔵、駒場東邦も増加しました。麻布の倍率は2.4倍→2.7倍に上昇。2019年度は男子校に限らず、御三家など最上位レベルの進学校で受験者増が目につきました。こうしたトップ進学校への「チャレンジ志向は2020年度も続きそうで要注意といえます。
 2019年度に、女子御三家では桜蔭の受験者は11人減り、雙葉は40人増え、女子学院も増加しました。雙葉の倍率は2.5倍→2.7倍とややアップ。御三家とともに最難関レベルにあるのが豊島岡女子。同校の1回は受験者18人減とやや減り、倍率は2.6倍→2.5倍に。2回の受験者は24人増、3回は32人減で、倍率は2回7.1倍、3回6.7倍と高倍率が続きました。2020年度も激戦模様となるのは確実です。
 2019年度も、共学校では「附属校人気」の高まりが目立ちました。大学付属校の中でトップレベルの早稲田実業。同校の受験者は男子枠で65人増え、女子枠は28人増となり、倍率は男子枠、女子枠ともに3.5倍→4.1倍に上昇という結果に。ただ、同じくトップレベルにある慶應中等部では、男子枠の受験者が13人減り、女子枠は3人増。倍率も男子枠5.8倍→5.1倍、女子枠6.5倍→7.2倍とダウン、アップに分かれました。
 都内の国立大付属校では例年2月3日に入試を行っています。ひと頃に比べて国立中の受験規模は全体的に縮小しました。2019年度には最上位の筑波大附属駒場で受験者が70人増え、それに次ぐレベルの筑波大附属も59人増。両校の倍率はそれぞれ4.3倍→4.8倍、4.2倍→4.9倍に上がっています。そのほか、東京学芸大附属国際(62人増)、東京学芸大附属世田谷(32人増)などで受験者が増えました。
 都内の私立中入試は2月1日に開始され、1日、2日の前半戦がとくに活発です。3日以降になると試験を行う学校や定員が少なめになり、5日ごろで入試はほぼ終了します。最近の都内入試では「短期決戦化」の傾向が指摘されています。1日、2日の前半戦で合格を取れたら、そこで受験をやめて、3日以降の試験は受けない生徒が多くなっているのです。3日以降の後半戦では上位校などは倍率や合格レベルが高くなりがちですから、そうした危険を避けようとする安全志向も「短期決戦化」につながっています。たしかに3日以降は倍率5倍〜10倍以上の激戦校もあるものの、粘り強く3日〜5日ごろにも受験に向かい続けて「金星」(チャレンジ校など)を勝ち取ったという受験生もみられます。都内の受験プランでは「前半戦」で合格を確保することが基本です。その通りに高結果を出したら、気持ちに余裕を持って「後半戦」でチャレンジ校などを受けてみるという積極策も考えておくのがよいでしょう。

埼玉県内私立・公立中学校の入試

 2000年以降、難関校の立教新座や浦和明の星をはじめ、多くの人気校、有力校などがラッシュのように続々と新設されました。2019年度には細田学園が開校。県内の私立中は計31校に増えたのです。こうした新設ラッシュにも刺激され、埼玉の中学受験熱はひと頃とは段違いに高まりました。県内私立中の総応募数をみると2000年度から急速に増えて、2003年度に約3万人に拡大。2005年度に4万人の大台に乗って、それ以後十数年も4万人台が続いています。2019年度には約4万8000人でした。学校の選択肢が広がり、また最近は電車の交通の便もよくなったことで、東京などからの「試し受験」層も大規模になっています。このように埼玉の「受験地図」はひと昔前とは様変わり。かつてに比べて県内の私立中は全体的に合格レベルもアップしているので要注意です。とくに上位校などは過去問の練習が不足気味だったりすると「予想外の不合格」となるケースも珍しくありません。
 もう一つの注意点は「入試日程」です。学校数が多くなって、その大半が1月に試験を3回、4回・・・と行うため、埼玉の受験カレンダーではおなじ日に複数校の試験がよく重なります。とくに「初日」の1月10日からの数日間には多数の学校が集中しており、この「序盤戦」で午後入試を取り入れる学校も多く、日程的に混戦となっているのです。したがって、各学校の試験日(午後入試含む)や、合格レベルなどをしっかり把握したうえで、慎重に考えて、県内の受験パターンを設定するようにしましょう。
 最近、県内では栄東が「台風の目」と注目されています。2019年度は4回の試験を行い、合計の受験者は9583人でした。全国でも最多のマンモス入試が続いています。なかでもA日程は超大規模入試で、受験者6069人。ただ前年より282人減って倍率は1.6倍→1.5倍になりました。
 県内私立の中で栄東と東大合格者数トップを争っているのが開智です。2019年度は5回の入試を行いました。1回は前年に比べて受験者が213人増でしたが、合格者が多めに出され、倍率2.0倍→1.6倍に低下。この1回と2回は先端クラスの合格も出されます(2020年度)。特待・特進選抜の「先端特待」(合格者全員が特待生)では受験者26人増で倍率は前年と同じ3.7倍。特進選抜の「先端A」は受験者24人減。しかし倍率は、合格者の削減で2.1倍→2.7倍に上がっています。2回の倍率は3.0倍「先端B」は2.3倍となりました。
 立教新座の1回は受験者数が2016〜2018年度に1500人台と多めで、さらに2019年度は1700人台に到達。「付属校人気」の高まりともみられます。倍率は2018年度の2.0倍から2.3倍へややアップ。
 淑徳与野1回では2019年度は受験者217人増、ただ合格者が多めに出され、倍率は1.7倍→1.8倍と若干の上昇でした。
 埼玉県内の公立中高一貫校は2019年度から3校に増えました。3校とも試験は1月中に実施します。県立伊奈学園中学校では例年1次試験の作文は記述式のテストが課されます。2次試験では面接を実施。2019年度は1次からの倍率は4.6倍で前年と同じでした。事前抽選の廃止前後から作文の出題内容は目立って難化し、合格者のレベルも以前よりぐんと上昇。2019年春に東大合格(2人)が出たため、2020年度はさらに人気が高まりそうです。4教科の学力とともに、記述力を十分に伸ばして、合格を勝ち取りましょう。
 2019年度には、さいたま市立大宮国際中等教育学校が開校しました。英語などの「グローバル教育」が大きな特色で、新校舎の完成もあってかなりの高人気に。試験の倍率は6.2倍となりました。試験は1次が「適性検査A、B」、2次では「適性検査C」「集団活動」を実施。英語のリスニング問題も出題され、英語でのコミュニケーション能力も問われています。もちろん、こうした英語力だけでなく、各教科の学力や思考力、記述力などが重要です。的確な対策学習をしっかりと進めてください。
 一方、さいたま市立浦和中学校では受検者数が2017年度から増加に転じて、2019年度には大幅増となり、倍率は2018年度の6.2倍から8.4倍に上がっています。同校の試験(適性検査)は例年問題の量が多いことが難題に。「私立型」の4科対策を行い、さらに文章の読みとりや問題を処理するスピードも速めていくことが鉄則です。






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